バイポーラ狂双極 第2番 双極性障害

自分の双極性障害について書きます。

10年間の寛解(45才~55才)

 

 

45才から10年間の寛解(軽躁?)の期間があった。

この10年間は、私にとって仕事も人間関係もスポーツも全ての分野で最も充実した時期であった。

これは、そのとき飲んでいた「ノリトレン」と「デプロメール」が効いていた為と考えている。

 

10年間良かったので、それまで飲んでいた「ノリトレン」と「デプロメール」は、後半、かなり少量であり時折服薬を忘れることも在ったと記憶している。

いずれにしても小4で発病して以来、10年間も平穏に過ごせたことは、これまでになかったことであった。

 

10年間の寛解の後、55才で鬱に入った。この時の鬱入りの特徴は、急激でなくじわじわと沈んでいったことである。

今になってみると、両薬(ノリトレンとデプロメー)を増量すれば最も被害が少なかったと思うが、当時は両薬の震えの副作用がとても気になっており、主治医のすすめで、アキネトンを飲んだり、三環系でもいろんなものを試したりしたが、結局収まらなかった。

 新薬(SSRI等)発売ラッシュ

 

 

鬱入りの当時は、SSRIが次々と発売された時期であり、新薬であれば震えの副作用が出ないものも在るかもしれないと、発売後直ぐに出してもらって飲んだが、多寡はともかくどれも震えの副作用は無くならなかった。

 

最初飲んだのは、「ジェイゾロフトSSRI」と「リフレックスNaSSA」だったが、震えの副作用は無くならないし、ボーっとするだけで効果も今一だった。

ジェイゾロフト」について、ブログ等に、「まいっかー?」となると書かれているが、まさにそのとおりで、「悩まなくなる」のではなく「悩めなくなる」といった感じであった。

 

リフレックスNaSSA」は、巷でいわれているように、半端ない眠気の副作用が在った。単剤での効果は余り感じなかったが、現在でも睡眠導入剤として22.5mg服用している。

 

ジェイゾロフトの次に飲んだのは、当時発売された「レクサプロ」だった。

主治医が、「薬を変える時は、直ぐに止めない方がいい。」とのことで、「ジェイゾロフト」を減量しながら徐々に「レクサプロ」に代えていった。「レクサプロ」への変更は、1ヶ月ぐらい掛かったと思う。つまり短期間ではあるが3剤を同時に飲んでいたことになる。

 

3剤同時服用

 

 

ジェイゾロフトから「レクサプロ」への変更が終了し、しばらく「リフレックス」と「レクサプロ」を飲んだが効果はなく、「もう試す薬は無くなってしまった。」との失望感の中で、毎日記載している忘備録を見ていた。すると「レクサプロ」への変更中、「リフレックス」「ジェイゾロフト」「レクサプロ」の3薬を同時に飲んでいる期間に、鬱が回復していることが分かった。変更中は、「レクサプロ」への意識が集中し、気が付かなかったが、3剤を同時に飲み出してから直ぐに良くなり、2剤に戻ってしばらくして、また鬱へ戻っているのが見て取れた。

 

大発見をしたような気持ちになり、早速残っていたジェイゾロフトを追加し、3剤(リフレックスジェイゾロフト・レクサプロ)を同時服用とした。すると服用後2日目の夜、まるで霧が晴れたように、頭も体も軽くなった。

「よしこれだ!自分には3つの組み合わせが必要なんだ!」

「これであの忌まわしき鬱から開放されるんだ!」とまるで天にも登るような気持ちになった。

 

2週間で腰折れ

 

 

3剤服用となって霧が晴れ、元気になって再び頂上を目指したが、しばらくすると、徐々に覇気がなくなり、気がつくとまた谷底に居た。

10日間ほどはいいが、その後、薬の効果が徐々に薄れ、2週間もするとまた元へ戻ってしまうのである。

 

この頃、仕事上大きなイベントなどが重なった。打ち合わせや司会等どうしても外せないものがあり、「1日でいいから、鬱から抜けたい!」という気持ちが強かった。またこの頃になると、増量後何日くらいで調子が良くなり、何日くらいで鬱に戻るかが分かってきた。

そこでイベントの日から、何日前に増量すれば、そのイベントをクリアーできるかを逆算し、増量した。こうして服薬量は徐々に増え、やがて3剤ともMAXになった。

 

鬱に入ってから既に2年が経過していた。気持ちに焦りが在り、3剤を初めて飲んだ時の成功体験が忘れられず、「効かないのは量が少ないからだ!」との理屈で、遂にMAXを超えていった。

 

インドネシアセルトラリンジェイゾロフト

 

 

この頃、もう一つの問題が在った。

3薬は当時、全て新薬で、薬局への支払いが半端なく多く、特に増量して3薬がMAXになる頃には、小遣いの殆どが薬代に消えていた。

 

どんなきっかけだったか憶えていないが、抗鬱薬を個人で輸入できることを知った。日本で新薬でも、海外では既にジェネリックが発売されていて、物によっては、日本の薬価☓3割よりも安いところがあった。ただ薬局のサイトには、「医師の指示の下に服用すること。」の記載が在り、自己判断での服用ではリスクが高いが、医師の指示の下で服用すれば、法的にも問題ないことが分かった。

 

そこで、次の診察日に主治医に思い切って尋ねると、すんなりOKが出た。

次回から、自分が今飲んでいる個人輸入薬の量を主治医に伝え、主治医がカルテに記載して、診察をするという手順となった。

 

抗うつ薬個人輸入の価格には大きな開きが在り、場合によっては、新薬薬価の3割をオーバーするものも在った。なぜ3割よりも高い薬を個人輸入するのか分かりかねたが、医師の処方箋なしで、個人輸入して飲んでみたいとの需要を満たしているのだろうと思った。

一般的に欧米産のものは値段が高く、アジア産のものは値段が低かった。私の個人輸入は、一重に経済的な問題なので、最初は比較的メジャーなところから、次第に安く、なおかつ安全と思われるところから輸入した。

 

詐欺サイトの見極め

 

 

詐欺サイトかどうかの見極めは、サイトに書かれている問い合わせアドレスに、メールを送り、回答が送られて来るかどうかで判断した。サポートに担当者を置いてメールに返信する会社は、まっとうだろうとの考えからである。「まとめ買いは割引があるか?」「郵便局に口座は在るか?」等の質問を送った。

これまで6~7社と取引したがどこも問題はなかった。1社だけ問い合わせに無回答の業者があったが当然そこは遠慮した。